【岳南電車】9.2キロの小旅行~富士山、グルメ、かぐや姫など魅力いっぱい

静岡県東部

静岡県富士市を走る岳南電車には、車窓や沿線に魅力がいっぱい!

9.2キロという短い区間ですが、
工業地帯の風景や商店街、のどかな風景など、魅力がたくさん詰まっています!

手軽に鉄道旅を楽しめるので、鉄道旅のデビューにもオススメです!

そんな岳南電車の楽しみ方を紹介します!

ポイント
・全駅から富士山が見える
・工場の中を走るのが面白い
・ご当地グルメやかぐや姫スポットなどの観光地もある
・歴史のある車両で雰囲気を味わえる。

短い区間の中で、市街地、工業地帯、商店街、田園風景と景色が目まぐるしく変わるので楽しいです。
しかも、片道20分の乗車時間なので疲れることもないので、
鉄道旅デビューにもおススメです!

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基本情報

静岡県富士市にある吉原駅から岳南江尾駅までの9.2キロをおよそ20分で結ぶ鉄道。

かつては貨物輸送も盛んで、富士の産業を支える重要な役割を果たしていましたが、現在は貨物輸送の役割を終えました。
現在では、吉原周辺の工業地帯に勤務する人や、その家族の通学など、地元の方の普段の交通としての役割を担っています。

そんな岳南電車は、全駅から富士山が見えることを売りにしているほか、
夜には車内から工場夜景が見られるなど、多彩な車窓や沿線周辺観光も面白く、
鉄道旅にもオススメの楽しい鉄道路線なのです!

吉原駅までのアクセス

吉原駅は、JR東海道線の吉原駅と直結しています。
JR吉原駅のホームを降りると、ホームの西よりに乗換用の跨線橋がありますので、跨線橋を渡りましょう。

また、自動車でアクセスする場合は、JR吉原駅の北側、岳南電車の駅の東側に有料駐車場(1日500円)がありますので、こちらを利用します。

観光にオススメなのは全線1日フリー乗車券

岳南電車全線1日フリー乗車券

岳南電車では、全区間で1日乗り放題になる全線1日フリー乗車券が720円(こども半額)で販売されています。(有人駅のみで販売)

終点の岳南江尾までの運賃は370円ですので、往復するだけで元が取れるというおトクな乗車券となっています。

また、無人駅で乗車・下車する場合に整理券を取ったり運賃箱にお金を入れたりする手間もありませんので、ワンマン列車の乗車に不慣れな観光客の方にもオススメです!

切符の買い方・乗り方・降り方

岳南電車吉原駅自動券売機
吉原駅の券売機
クレジットカード(Visa、mastercard)や交通系電子マネー、QRコード決済も可能です。(2020年8月現在)

岳南電車は、原則ワンマン運転となっており、途中無人駅も多くあることから、乗り慣れていない場合、列車の乗り方や切符の購入方法には注意が必要です。

有人駅での乗り降り

有人駅(窓口営業時間内)での列車の乗り降りは難しくありません

窓口または自動券売機で切符を購入し、そのまま列車に乗り込むだけです。下車する場合も、列車を降りて改札で切符を見せるだけですので、特に苦労はしないでしょう

気を付けるべきなのは、無人駅、または有人駅の窓口営業時間外での乗り降りです。

無人駅での列車の乗り方

岳南電車整理券

無人駅では窓口で切符を購入することができませんので、列車内で整理券をもらう必要があります。

開く扉と開かないドアがありますので、「乗車口」の看板の前で列車の到着を待ち、列車に乗り込んだらドアの横にある整理券を受け取ります

フリー乗車券や定期券を持っている場合は、そのまま乗り込みます。

無人駅での列車の降り方

運転手さんが切符を確認する必要があるので、必ず列車の進行方向前側(運転席のすぐ後ろ)のドアから降ります

有人駅で切符を購入している場合は切符を、無人駅から乗車した場合は、切符と運賃を運賃箱に入れます。

フリー乗車券や定期券を持っている場合は運転手さんに見せて列車を降ります。
(フリー乗車券や定期券は運賃箱に入れないでくださいね。)

有人駅(2020年8月現在 )

駅名窓口営業時間
吉原駅5:40~22:15
吉原本町駅6:45~18:00
岳南原田駅6:45~9:10(平日のみ)
岳南富士岡駅6:45~9:10(平日のみ)

最新の情報は公式サイトでご確認ください。

駅での楽しみ方

岳南電車では、各駅に富士山が見える「富士山ビュースポット」が用意されています。
この足のマークの位置に立つと、富士山を見ることができます。

画像引用:岳南電車公式サイト

撮影日は残念ながら曇っていましたので、公式サイトから写真を拝借させていただきました。
富士山を見るには運も必要なのかもしれませんね。
(筆者の運が悪いだけかもしれませんが。昔から嵐とか大雪の中旅行に行っていたような男なので…)

車窓のオススメポイント

出発後は右手に富士山

画像引用:岳南電車公式サイト

全駅から富士山が見えることを売りにしている岳南電車は、列車からも富士山を見ることができます。最初は進行方向右側に富士山が見えます。

この写真は吉原駅を出発して間もなく、最初の鉄橋を渡っているあたりで撮影されたものがと思います。

工業地帯を走る、夜は工場夜景も

最初の鉄橋を超えたあたりからしばらくは、工業地帯の中を走ります。

とくに、岳南原田駅から比奈駅の間は、製紙工場の工場内を走るため、まるで工場の中を探検しているかのような面白い感覚を体験できます。

工場夜景・製紙工場・岳南電車・夜景電車は徐行運転

そんな工場ですが、夜になるとまた違った景色を見せてくれます
夜景遺産に登録されている列車からの工場夜景を眺められるのも岳南電車の魅力!

綺麗な工場の明かりを列車から体験することができます。

また、岳南電車ではナイトビュープレミアムトレイン夜景電車など、工場夜景を楽しめる列車も運行しており、岳南電車でしかできない貴重な体験をすることができます。

夜景電車のレビュー記事もあるので、こちらもご覧ください↓↓

夜景電車は、車内の明かりを消して窓を開けて運行されるので、夜景を存分に楽しむことができます
アトラクションに乗っているようで楽しい時間を過ごせました!

後半は左手に富士山

画像引用:岳南電車公式サイト

工業地帯を抜ける間に列車は東から西へと向きを変えます。
途中からは、左手に富士山が見えるようになります。

沿線観光・見るべき駅

吉原本町駅

吉原本町駅

吉原商店街・つけナポリタン

吉原本町駅の目の前には吉原商店街があります。かつての吉原宿があって栄えていた場所になります。人気のご当地グルメ「つけナポリタン」を食べられるお店がいくつかあります。

つけナポリタンは、名前のとおりナポリタンとつけ麺を合わせた料理!

トマト風味のコクのあるスープに食べ応えたっぷりの太麺をつけて食べてみてはいかがでしょうか?

平家越え

平家越え

1180年。かつて平家と源氏の間で「富士川の戦い」が行われました。

夜、源氏の軍勢が動くと、近くの沼で眠っていた水鳥たちが一斉に飛び立ちました。その音を聞いた平家は、源氏の夜襲と勘違いし、戦わずに西に逃げたと言われています。

その富士川の戦い地となったことから、平家越えと呼ばれています。

吉原本町駅から東(吉原商店街とは反対)に進んで歩8分。

比奈駅~岳南富士岡駅でかぐや姫のゆかりの地めぐり

比奈駅

ここ比奈駅のあたりは、かぐや姫のゆかりの地として知られています。

かぐや姫が竹の中から生まれたとされる場所や、お爺さんとお婆さんの元を去るときに通った道、かぐや姫を祀った神社など、かぐや姫にまつわる観光スポットが点在しています。

富士に伝わる竹取物語は、全国的に伝わる物語と少しだけ違います
こんな天女が登場するんですよ!気になりますよね?

そんな、ちょっぴり切ない竹取物語の世界に触れる旅に出てみてはいかがでしょうか?

富士に伝わるもう一つの竹取物語が気になるはコチラから↓

岳南富士岡駅

岳南富士岡駅の電気機関車

かつて岳南電車が貨物輸送をしていたころに活躍していた電気機関車が、岳南富士岡駅でゆっくり老後の人生を送っています。

イベントでは、元気に動いている姿も見られるそうです。

終点・岳南江尾駅

岳南江尾駅

吉原駅から20分ちょっと乗車すると、終点岳南江尾駅に到着します。

上記2か所のような観光スポットはありませんが、終点の駅でゆっくり時間が流れるのを体験しながら次の列車の到着を待ってみてはいかがでしょうか?

電鈴式踏切警報機

岳南電車では、岳南富士岡駅のすぐ西にある踏切と、岳南江尾駅の東側の踏切の2か所が昔ながらの鐘の音の踏切となっています。

列車内からも鐘の音を聞くことができるので、
全国的にも珍しい踏切の音に耳を澄ましてみましょう。

車両

最後に、岳南電車で使用されている車両を紹介します。

7000系

岳南電車7000系

鮮やかなライトブルーの車両は7000系。老朽化していた旧車両の置き換え用として、初の冷房車としてデビューしました!

京王電鉄井の頭線旧3000系の中間車の両端に運転台を取り付け、1両編成で運転できるように改造され、第二の人生を歩んでいます。
写真の7001系は、井の頭線をイメージしたカラーに塗りなおされています。

岳南電車7000系車内

座席は、鮮やかなレッドとなっています。

岳南電車のイメージカラーである赤色の7000系もあります。
撮影時は岳南富士岡駅で休憩中でした。

8000系

8000系

がくちゃんかぐや富士の愛称で親しまれている8000系。こちらは京王電鉄井の頭線で活躍していた3000系に運転台を取り付けたもので、2両編成で運転されています。

2両編成のロングシートで大量輸送に適しており、朝のラッシュ時や各種イベント列車で大活躍しています。先ほど紹介した夜景列車もこちらの車両を使っています。

8000系車内

9000系

9000系

創業70周年を記念してデビューした9000系は、富士急行1000系を改造したもの。

岳南電車を象徴するインターナショナルオレンジに塗装され、座席も快適なクロスシーとなっており、ナイトビュープレミアムトレインに使用されるなど、観光需要に対応しています。

撮影時には、7000系と8000系の2編成が交互にやってきました。区間が短いので、2編成が終点で折り返す運用でで十分のようですが、第二の人生の割にはハードな老後を送っているようです(笑)
9000系で運転されるナイトビュープレミアムトレインにも乗車してみたいものです。

まとめ

いかがでしたか。

富士山に工場にご当地グルメにかぐや姫と、
楽しい車窓や周辺観光など、たのしいことがいっぱい!

ぜひ、岳南鉄道で鉄道旅をしてみてはいかがでしょうか?

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