【岳南電車】車窓から工場夜景が見られるイベント列車?夜景電車の見どころを紹介!

夜景電車 静岡県東部

幻想的な夜景には、見た人全員が心を奪われるという不思議な力があります。

たまにはちょっと変わった夜景を見たいというアナタ、一味違った夜景の体験をしてみませんか?

今回は、電車の中から工場夜景を見られるというプレミアムな体験ができる電車に乗車してきましたので、その全貌をご覧ください!

※タイトルではわかりやすくイベント列車と表記していますが、厳密には定期列車ですのでよろしくお願いします。

短い時間でしたが、とても楽しい時間を過ごせました。
鉄道マニアや写真マニアはもちろんですが、子どもから大人まで楽しめる列車であること間違いなしです。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

ポイント
・車内が消灯するので夜景を満喫できる
工場の中を走る不思議な体験ができる
窓を開けての走行で臨場感がある

案内があるので見どころを見落とす心配がない
往復運転するので、両側の景色を余すことなく見れる
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夜景電車とは

夜景電車

岳南電車は、静岡県富士市にある吉原駅と岳南江尾駅の間9.2キロを結ぶ鉄道路線です。
普段は地元に愛されたローカル鉄道で、その旅情の良さや、全駅から富士山が見えるという車窓の良さから、鉄道旅行としても人気の鉄道です。

そんな岳南電車には、もう一つの姿があります。

それが、「工場夜景」を楽しめる列車であることです。

岳南電車の沿線には工場が多いことから、夜になると工場夜景を楽しむことができます。
とくに岳南原田駅と比奈駅の間は、製紙工場の敷地内を走ることから、普段は外から眺めるしかない工場夜景を工場の中から見るというプレミアムな体験ができます。工場内を走る鉄道は日本では唯一なんだそう。

夜の工場の作り出す明かりの雰囲気はどこか独特で、まるで異世界にワープしたかのような気分を味わうことができます。

夜景電車・消灯
消灯した車内

そんな工場夜景を最大限に味わうために運転しているのが夜景電車

決められた土曜日の夜に1往復運転される列車で、夜景を見やすいように定期列車の後ろの1両を消灯し、夜景刊行士の資格を持った乗務員やボランティアのガイドさんが案内してくれ、特別な時間を過ごすことができます。

夜景電車の乗り方

夜景電車は、普段運転している定期列車の後方車両を消灯し、夜景電車として走らせている列車です。運行上は普通の列車の扱いですので、予約不要で、直接岳南電車の吉原駅に行けば乗車することができます

※新型コロナウイルス感染症対策として、取材時は予約制となっていました
当面はこの状態が続くと思われますので、詳しくは公式サイトでご確認ください。

また、岳南電車では、特別ダイヤでワンランク上の夜景を楽しめるナイトビュープレミアムトレインというものも運転しています。

こちらは予約制となっており、即日完売することもありますので、お早めのご予約をおススメします。(筆者は発売日の昼に予約を試みましたが、キャンセル待ちとなりました)

運転日や詳細情報は公式サイトをご覧ください。

見どころは?左右どっち側の座席がいい?写真撮影のコツ

吉原駅を出発すると、まもなく右手に最初の工場夜景が見えてきたかと思うと、左右にビューポイントが連続します。

そして、一番の見どころは出発して10分後、岳南原田駅と比奈駅の間

ここでは、日本製紙の工場の中を走ります。工業地帯の中を走る鉄道は、JR鶴見線などいくつかありますが、工場の中を走るのは岳南鉄道のこの区間が日本で唯一で、工場の中から工場夜景を見るというプレミアムな体験ができます。

夜景観光士の資格を持った乗務員さんの案内や、ボランティアガイドさんのガイドもあるため、綺麗な景色を見落とす心配はないと思います!
右に左に目を移さなくてはいけないので大忙しです!

列車は、窓を開けての運行となります。
座席は横長のロングシートですので、みなさん子供のように膝立ちになって夜景を見たり写真を撮ったりしています。ボックスシートよりも自由度は高く、どの席を選んでもハズレはないでしょう。(一番ドアに近いシートだけ窓が開きませんので、そこだけ避けた方が良いかもしれません。)

どちらかといえば、吉原発だと右側の方がビューポイントが多かったと思いますが、どちら側にもビューポイントがありますので、行きと帰りで違う方の座席を選ぶといいでしょう。

工場内では速度を落としてくれました。

また、綺麗な写真を撮りたいという方も多いと思いますが、暗い上に動いている電車からの撮影という、一番難しい条件となりますので、失敗作品の連続となります。

後ほど説明する工場の中を走る区間だけは速度を落として運転してくれるので、写真撮影のベストタイミングとなります。インスタ映えも間違いないでしょう。

写真撮影は失敗作品の連続でした(笑)
飛行機夜景もそうですが、暗いのに景色が動くんで難しいです…
ガイドさん曰く、動画撮影の方が失敗しないのでオススメなんだそうです。

吉原駅

吉原駅改札

前置きが長くなりましたが、潜入リポートに入りたいと思います!

岳南鉄道の吉原駅に来ました。

JR吉原駅から乗り換える場合は、案内表示に従って跨線橋を渡り乗ると、そのまま岳南電車の改札口に出ることができます。

直接車でアクセスする場合は、駅前の駐車場(JR吉原駅の北口の西側)または、近辺の民間の駐車場に駐車しましょう。駅舎はJR吉原駅の西側、駐車場を超えて少しした場所にあります。

吉原駅・グッズ

グッズの購入は、吉原駅窓口横の「岳南電車Shop」でできます。岳南電車オリジナルのコーヒーパック「夜景電車ブレンド」や、キーホルダー、缶バッヂなど、様々な岳南電車グッズが販売されています。

夜景電車のお土産にいかがでしょうか?

夜景電車・グッズ

受付時にいただいた光るフリー乗車券(通常720円)と、乗車証明書、ミネラルウォーターです。

今回はフリー乗車券込みで1,000円でした(内容は変更となる可能性があります。公式サイトでご確認ください。)

岳南電車は、普段は地元から愛されるローカルな列車です。
休日であったこともあり、遊び帰りの人を乗せて列車は出発します。

夜景電車に乗車

今回の出発時間は19時43分。出発時間の5分ほど前に列車は到着。2両編成のうち後ろの車両が夜景電車です。折り返しの列車が到着後、一旦ドアを閉めた後、係の人が窓を開けてから乗車となります。

ちなみに、夜景電車に使用される8000系は、かつて京王電鉄井の頭線で使用していた車両を改造して使っているとのこと。

「がくちゃんかぐや富士」の愛称で親しまれ、通勤時間帯の多客輸送や、各種イベント列車で大活躍だそうです。

いよいよ9.2キロの旅の始まりです。

筆者は右側の座席を選びました。

消灯まで、10秒間のカウントダウンがなされ、ゼロになると同時に消灯されます。
そして消灯した瞬間に列車は出発。ここから不思議な世界への旅は始まります。

出発してまもなく、田子の浦港を過ぎると右手には食品工場の夜景が広がります。
右に左にビューポイントが目まぐるしく変わるので、ガイドさんも大忙しです。

ジャトコ夜景

右にカーブすると、ジャトコの工場夜景が見えます。
地元を支える自動車部品工場は、夜になっても休むことなく大忙しです。

ここまでも工場夜景を見ることができましたが、
岳南原田駅からは、いよいよ工場の中に入っていきます!

いよいよ工場の中へ

工場夜景・製紙工場・岳南電車・夜景電車は徐行運転

出発して10分少々岳南原田駅を出発すると、いよいよ一番の見どころが待っています。日本で唯一、工場の敷地内を走る区間となります。

定期列車なので時刻表どおりの運行となりますが、この区間だけは可能な限り速度を落として運転してくれるようです。
速度は落としてくれるものの、区間としては1駅分しかなく、あっという間です。お見逃し無いようにしましょう。

工場の中から工場夜景を見られるプレミアムな体験。光量は多くないものの、異世界に来たかのような冒険心くすぐられる体験ができました。

夜景区間を終えると、がらりと雰囲気が変わり、風光明媚なローカル線の静かな雰囲気に変わります。夜のローカル線ってどこか寂し気で不思議な感じがしますよね。

終点 岳南江尾駅に到着

夜景電車が岳南江尾駅に到着

わずか22分で、夜景電車のたび前半戦が終了です。

20分ほど停車後、折り返し帰りの夜景電車として運転されます。
短い時間ですが、駅の外に降りることもできます。

夜景電車写真展

折り返しまでの時間は、車内が夜景岳南の写真展に早変わり
なかなか綺麗な写真が取れなかったので、代わりに綺麗な写真を見て目を癒してきました。

帰りももちろん夜景電車

再び車内の明かりを消灯し、岳南江尾駅を出発。
後ろの車両が夜景電車となりますが、進行方向が逆になりますので、乗車してきた車両とは反対の車両に移ります

行きと反対側の席に座ると、違った景色になるので一度で二度おいしいです!

比奈駅の機関車

岳南江尾駅から2つ目の岳南富士岡駅では、かつて貨物輸送をしていた頃に使用していた重厚感のある電気機関車が保存してあります。

現在でもイベントの際に使用し、元気な姿を見せてくれるそうです。

帰りも、当然のことながら工場の中を走ります。

さきほども通った場所ですが、反対側の座席に座ると、行きとは全く違った景色を味わうことができるので、常に新鮮な気持ちで楽しめます!
電車から見える工場夜景を余すことなく堪能できるのは嬉しいポイントです!

吉原駅に到着

夜景電車

吉原駅に到着し、1時間の旅は終了です。

往復1時間と短い時間でしたが、1時間とは思えないほど貴重な経験をたくさんすることができ、とても充実した時間を過ごすことができました。

あっという間でしたが、とても充実していました。
窓も開いていたのでアトラクションから景色を眺めてる気分になりました。

まとめ

いかがでしたか?

岳南電車の「夜景電車」は、電車の中から工場夜景を堪能できる楽しい列車です!

気軽に乗れるにもかかわらず、夜景を満喫できる工夫がもりだくさん!

他ではできない貴重な体験を、岳南電車で体験してみましょう!

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